スマートフォンやタブレットで手軽に見られるショート動画。
小中学生を含む若い世代にも身近なコンテンツですが、「一度見始めるとなかなか止められない」「気づくと長時間見ている」といった様子に、不安を感じる保護者の方も多いことでしょう。
短い動画が次々と流れる仕組みは、脳内の「報酬系」と呼ばれる働きが関係していると考えられています。
今回は、ショート動画をつい見続けてしまう理由と、家庭でできる付き合い方の工夫について、健栄の薬局「コスモス薬局 東船橋店」の薬剤師が解説します。
ショート動画中毒になる? 脳の「報酬系」の仕組み

ショート動画とは、数秒から数十秒の短い動画コンテンツのこと。ひとつの動画が終わるとすぐに次の動画、といったように、テンポよく楽しめるのが特徴です。
ショート動画を見続けると、「楽しい!」「気持ちいい!」「もっと見たい」という気持ちが絶え間なく沸いてきます。この感覚には、脳内の「報酬系」と呼ばれる神経回路が関係していると考えられています。
報酬系は、楽しいことやうれしいことを感じたときに働く仕組みで、ドーパミンという神経伝達物質も関わっています。ショート動画のように短い時間で次々と刺激が得られるものは、脳にとって「もう少し見たい」と感じやすいものでもあります。
そのため、最初は数分だけのつもりでも、気づくと長時間見続けてしまうことがあります。
子供は特に注意!「判断力」「集中力」に影響する懸念

ショート動画中毒=ショート動画への依存は、脳にどのような影響を与えるのでしょうか。
その研究は世界各国で行われており、現時点で、「判断力」や「集中力」への影響が示唆されています。
特に子どもの時期は、衝動や意思決定などをつかさどる脳の「前頭前皮質」がまだ発達しきっていないため、影響を受けやすいとされています。
また、ショート動画のように短い時間で脳が刺激されると、脳が慣れてしまい、常に強い刺激を求めるようになります。その結果、本を読む、勉強するなどといった、一つのことにじっくりと向き合う場面で持続的な注意(集中力)を保ちにくくなることがあります。
また、「もう寝る時間だけど、あと1本だけ」「宿題の前に少しだけ」と思っていても、気づくと時間が過ぎてしまうこともあります。こうした状態が続くと、睡眠時間が短くなったり、生活リズムが乱れたりすることにもつながります。
特に子どもの時期は、気持ちを切り替えたり、先のことを考えて行動したりするのが発達途中です。そのため、大人よりも周囲のサポートや家庭のルール作りが大切になります。
家庭でできるショート動画への対策

ショート動画が必ずしも悪、というわけではありません。大切なのは家庭での明確なルール作りです。
小学生のショート動画対策①:アプリを指定・利用場所をきめる
お子さんが小学生なら、保護者が主導権を持ち、「視聴は指定のアプリのみ」「スマホを使うならリビングで」など制限をかけましょう。
中学生のショート動画対策②:中学生以上であれば制限時間とスマホ利用のルールをきめる
中学生になると、しっかり話し合うことができる年齢ですので、
「1日●時間まで」「就寝時は親にスマホを預ける」などお子さんの状況に合わせ、親子で一緒にルールを決めるのがおすすめです。
高校生のショート動画対策③:自力でスマホや動画の閲覧を管理できるように促す
高校生になったら、少しずつ自分でスマホや動画を見る時間を管理する能力を育てましょう。
なぜ長時間の視聴が良くないのかを理解してもらい、お子さんが自分自身で適切な時間を考える力をつけられるのがベストです。
ルール作りで重要なのは、お子さんとの対話。
お子さんの健やかな脳の成長のために、粘り強く対話を続けてみてください。
ショート動画と上手に付き合うために
ショート動画は、楽しみや情報収集の手段として役立つ一方で、使い方によっては睡眠時間の減少や生活リズムの乱れにつながることがあります。
大切なのは、ショート動画を完全に悪いものとして禁止することではなく、お子さんの年齢や生活状況に合わせて、無理なく続けられるルールを家庭で話し合うことです。
「夜なかなか眠れない」「動画を見る時間が長くて心配」「家庭でどのようにルールを作ればよいか迷う」など、お子さんの生活習慣や体調について気になることがありましたら、健栄の薬局へご相談ください。
コスモス薬局東船橋店をはじめ、健栄の薬局では薬剤師が健康管理の視点からお話を伺います。
コスモス薬局 東船橋店
薬剤師