こんにちは。木更津市・木更津駅の調剤薬局「ファーマシーきみさらず」の薬剤師竹田です。
お腹の調子がすぐれない時や、二日酔いでつらい朝に「梅干しがいい」と聞いたことはありませんか?
昔には「梅干しをこめかみやお腹に貼って不調を和らげようとした」そんな言い伝えも残っているようですが、医学的に確認されている方法ではありません。
日本人の食生活に古くから親しまれてきた梅干しですが、「体によさそう」というイメージがある一方で、食べ過ぎには注意が必要な食品でもあります。
今回は、梅干しに含まれる成分や、期待されている働き、取り入れる際の注意点について、薬剤師の視点からわかりやすくご紹介します。
梅干しとは?日本の食生活に根付いた保存食品

梅干しは、梅の実を塩漬けし乾燥させて作られる、日本の伝統的な保存食品です。
昔から家庭の常備食として親しまれ、ごはんのお供やお弁当の具材として広く利用されてきました。
また、食欲が落ちている時や体調がすぐれない時の食事として取り入れられることも多く、日常生活に深く根付いた食品といえます。
少量でも風味があり、無理なく食事に取り入れやすい点が、長く日本の食卓を支えてきた理由のひとつなのでしょう。
梅干しに含まれる主な成分と期待される働き
梅干しには、クエン酸をはじめとする有機酸が多く含まれています。
クエン酸は、体内でエネルギーを生み出す代謝の過程に関わる成分で、日常生活で感じる疲労感をため込みにくくする働きが期待されています。
そのため、
・体を動かす機会が少ない
・なんとなく体が重い
・疲れが抜けにくい
などと感じる時に、食事と一緒に取り入れられることがあります。
ただし、梅干しはあくまで食品であり、特定の状態を改善したり回復させたりするものではありません。休養やバランスの良い食事を基本としたうえで、無理のない範囲で活用することが大切です。
二日酔いの時に梅干しが選ばれる理由

二日酔いの際は、食欲低下や胃の不快感を訴える方も少なくありません。
梅干しの酸味は唾液や胃液の分泌に関係するとされており、食事を摂りやすくする点が特徴です。また、さっぱりとした味わいは、飲酒後の不快感があるときでも受け入れやすい食品といえます。
ただし、飲酒などで胃が荒れている状態では、梅干しの酸味が強く感じられることもあるため、無理に摂取せず、体調を見ながら少量から試すことが重要です。
梅干しとお腹の不調の関係について
梅干しは、適量であれば腸内環境を大きく乱す食品ではありません。
しかし、以下のような場合には下痢や腹部不快感につながることがあります。
・空腹時や胃腸が弱っているときの摂取
空腹時や、風邪・二日酔いなどで胃腸が弱っているときに梅干しを食べると、酸味や塩分が刺激となり、腸の動きが活発になりすぎて下痢を起こすことがあります。
・食べ過ぎによる影響
梅干しは塩分が高いため、食べ過ぎると腸管内に水分が引き込まれ、軟便や下痢につながることがあります。
「体に良いから」と一度にたくさん食べるのは避けましょう。
食べ過ぎによるデメリットと注意点
梅干しの過剰摂取は、下痢以外にも塩分過多による血圧への影響が懸念されます。
高血圧や腎疾患などで治療中の方は、特に摂取量に注意が必要です。
また、下痢が続いている最中は、梅干しの摂取は控え、症状が落ち着いてから少量ずつ再開することが望ましいでしょう。
梅干しを取り入れるタイミングと量の目安
梅干しは、空腹時を避け、食事と一緒に取り入れることで胃腸への刺激を和らげやすくなります。
ごはんに少量添える、刻んで料理の味付けに使うなど、主役にせず「脇役」として使う方法が、続けやすい取り入れ方です。
体調に不安がある時や、下痢・胃痛が続いている場合は、一時的に控え、状態が落ち着いてから再開することが望ましいでしょう。
また、市販品の梅干しには塩分表示のあるものも多いので、ご自身の体質や体調に合わせて選びましょう。
梅干しは「少量を、適切なタイミングで」がポイント!
梅干しは、日本の食生活に古くから親しまれてきた食品で、クエン酸などの有機酸を含み、体調管理の一助として活用されてきました。
一方で、空腹時や体調がすぐれない時に摂取したり、一度にたくさん食べたりすると、胃腸に負担がかかり、下痢や胃の不快感を引き起こすことがあります。
また、梅干しは塩分が多いため、食べ過ぎると血圧への影響が心配される場合もあります。
健康に良いイメージのある食品でも、体調や体質に合わない摂り方は、かえって逆効果になることがあるため注意が必要です。
梅干しは「少量を、適切なタイミングで」取り入れることが大切です。体調の変化が気になる場合や、下痢・胃腸症状が続く場合は、自己判断をせず、薬剤師や医師に相談しながら無理のない健康管理を心がけましょう。
<外部サイト参照リスト>
梅に含まれる成分とその作用(一般財団法人 梅研究会)
ファーマシーきみさらず
薬剤師
竹田