薬局の外での薬剤師の役割・活動・お薬手帳の重要性

薬局の外での薬剤師の役割・活動・お薬手帳の重要性

みなみ薬局

当薬局を運営する㈱健栄では毎月「健康コラム」を配信しています。
3月はみなみ薬局の薬局長が「薬局の外での薬剤師の役割・活動・お薬手帳の重要性」について発信いたします。

皆さんの知っている薬剤師のイメージは“薬局の窓口で処方箋の薬を説明して渡してくれる”ドラッグストアで市販薬を選ぶお手伝い”など名前のごとく“薬”に関する仕事だと思います。このように、普段から調剤室にこもっているイメージの強い薬剤師ですが、『薬機法』という法律の中で期待されている仕事の一つに“地域貢献“があります。
もう12年前にもなりますが、3.11東日本大震災の時には大勢の薬剤師が災害派遣され被災地で活動しました。実際私自身も福島県いわき市において活動する機会をいただきましたが、その時“お薬手帳があってよかった。”という経験が何度かありましたので、ここで1例紹介させていただきます。

事例:一人暮らしの高齢女性

普段から通院受診していた医療機関が津波で流されてしまい、別の医療機関を受診。
ここで服用薬が変わってしまい、何をどう飲んだらよいかわからなくなってしまった。
この方は、別の医療機関からも同じ薬が処方されていましたが、ジェネリックメーカー違いで別の薬と思ってしまい重複して服用している状況でしたが、お薬手帳を比較することで薬剤師ならすぐにわかります。そこで、この時は本人だけでも服用できるように薬を分類しました。
普段あまり必要性を感じないかもしれないお薬手帳ですが、東日本大震災の避難所では大変役に立ちました。今回の令和6年能登半島地震でも『DMAT』として医療従事者が避難所を巡回しているニュースが流れていますが、ここにお薬手帳があれば、避難所を回診している医師が確認することで災害にあった方でも普段と同じ薬物治療が続けられます。
また何かの事情にて急に倒れて救急車で運ばれた時など、服用している薬がわかることで病気に合った適切な医療を受けることができます。
また、私は、患者さんから聞いた“医師へ伝えたいけど伝えられていない情報”をお薬手帳に書いて医師への橋渡しをすることもあります。
このように、お薬手帳は医療従事者にとって大切な情報になります。
そして、自分の命を守るためにもお薬手帳をこれからも携帯しましょう。
今はスマートフォンでも管理出来るタイプもありますので、詳しい内容につきましてはお近くの健栄の店舗までお問い合わせください。

DMAT:災害派遣医療チーム
薬機法:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

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薬局長