こんにちは! 市原市のみずき薬局市原店の薬剤師 西嶋です。
「なんとなく体がだるい」「検査では異常がないけれど不調が続く」といった場合、漢方薬が体調管理の一助になる場合があります。しかし、いざドラッグストアや薬局に行くと、似たような名前の箱が並んでいて「どれが自分に合うのかわからない」と立ち止まってしまう方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、漢方の選び方と、薬局で相談する際のポイントを「みずき薬局市原店」の薬剤師がわかりやすく解説します。
漢方薬はどう選ぶ?漢方の基本的な考え方

漢方薬を選ぶ際に大切なのは、「症状の名前」だけで判断しないことです。
西洋医学では「頭痛には鎮痛剤」と症状に対して薬を処方しますが、漢方では「なぜその症状が起きているのか」という体の背景にも目を向けます。
●「証(しょう)」という考え方
漢方の世界には「証」という概念があります。これは、そのときの本人の体質や体調の傾向をとらえる「ものさし」のようなものです。
実証(じっしょう): 体力が充実しており、病邪を跳ね返す力が強い状態。
虚証(きょしょう): 体力がなく、胃腸が弱いなど、抵抗力が低下している状態。
など、人によって特徴はさまざまです。
たとえば、風邪のひきはじめに有名な「葛根湯」は、一般的に、体力がある「実証」の人に用いられることが多いとされています。一方で、疲れやすく胃腸が弱い「虚証」の人が服用すると、胃の不快感などがでる場合があります。
●「気・血・水(き・けつ・すい)」のバランスを整える考え方
漢方では、体は「気(エネルギー)」「血(血液・栄養)」「水(体液)」の3つの要素で成り立っていると考えています。
・気(き): 体を動かすエネルギー
不足すると「気虚(倦怠感)」、滞ると「気滞(イライラ、喉のつかえ)」に。
・血(欠): 血液や栄養
不足すると「血虚(肌の乾燥、貧血)」、滞ると「瘀血(肩こり、シミ、生理痛)」に。
・水(すい):体内をめぐる水分や体液
滞ると「水毒(むくみ、めまい、重だるさ)」に。
このように、漢方では症状だけでなく、その人の体質や状態を見極めることが大切とされています。
「漢方は生薬だから安心?」と思っていませんか

漢方の考え方をご紹介しましたが、「なじみがないしよくわからない…」と思った方も多いかもしれませんね。
薬局で「漢方は生薬だから安心ですよね」と聞かれることがあるのですが、生薬であっても体質に合わない場合があります。
自分の体質に合わないものを飲み続けると、期待した効果が得られないばかりか、食欲不振や発疹、むくみや血圧上昇などの副作用が生じる可能性もあります。
特に、病院で処方されたお薬を服用している場合は注意が必要です。
漢方薬に含まれる成分であっても、飲み合わせによって体に影響が出ることもあり注意が必要です。
健栄の各薬局では、こうしたお薬の飲み合わせ(相互作用)についてのご相談を受け付けており、状況に応じて確認やアドバイスを行っています。
薬局で相談・購入するときのポイント

薬局のカウンターで気軽にご相談いただいてももちろん大丈夫ですが、以下を整理したうえでご相談いただくことで、相談が非常にスムーズになります。
●「一番困っていること」と「付随する症状」
メインとなる悩み(例:冷え性)だけでなく、ほかに気になること(例:寝つきが悪い、便秘気味、顔がほてる)もすべて伝えてください。漢方では、一見関係なさそうな複数の症状が、実は同じ原因から来ていると判断することもあるからです。
●体質や日常の傾向を伝える
「暑がりか、寒がりか」「汗をかきやすいか」「胃腸は弱いか」など、特徴的な体質や傾向があればお伝えください。「証」を判断する重要なヒントになります。
● 現在服用中の薬やアレルギー
副作用を回避するうえで重要なポイントです。お薬手帳があればぜひご持参ください。西洋薬だけでなく、ほかのサプリメントや以前試した漢方薬の情報も大切です。
また、「以前この薬を飲んだらお腹がゆるくなった」といった経験も必ず共有してください。
漢方薬選びに悩んだら、薬剤師にご相談ください。
漢方薬は、日々の体調について考えるきっかけのひとつとして取り入れられることがあります。ただし、自分の体質や状態に合っているかを確認しながら選ぶことが大切です。
選び方で迷った際は、購入前に薬剤師にご相談ください。
お客様のお悩みや体質、生活習慣などを伺いながら、選び方の参考となる情報をご案内いたします。
参考文献:
私に合う漢方薬の見つけ方(ツムラ)
みずき薬局 市原店
薬剤師
西嶋