新玉ねぎの栄養と効果・「硫化アリル」とは?
2026.02.24

新玉ねぎの栄養と効果・「硫化アリル」とは?

薬剤師 武藤

こんにちは!印西市・JR小林駅近く、コスモス薬局 印西店の薬剤師 武藤です。

春になると店頭に並ぶ「新玉ねぎ」。

ここ千葉県では、「白子町の新玉ねぎ」が有名ですね。

やわらかく甘みがあり、旬ならではのおいしさが魅力ですが、実は健康面でもうれしい栄養がたっぷり含まれています。

中でも注目したいのが、玉ねぎ特有の成分「硫化アリル」。今回は、新玉ねぎの栄養とともに、硫化アリルの働きや上手な取り入れ方をわかりやすく解説します。

新玉ねぎは普通の玉ねぎと何が違う?

新玉ねぎと一般的な玉ねぎの大きな違いは、収穫後に乾燥処理を行っていない点にあります。通常の玉ねぎは保存性を高めるために一定期間乾燥させますが、新玉ねぎは収穫後すぐに出荷されるため、水分量が多く、みずみずしくやわらかい食感が特長です。その分、辛味成分が穏やかで、生でも食べやすいというメリットがあります。

栄養成分そのものに大きな差はありませんが、新玉ねぎは加熱せずに食べやすいため、熱に弱い硫化アリルを効率よく摂取しやすい点が魅力です。

一方で水分が多く傷みやすいため、保存期間は短め。購入後は冷蔵庫の野菜室で保存し、できるだけ早めに使い切るようにしましょう。旬の時期ならではの特性を理解し、上手に取り入れることで、新玉ねぎの栄養をより効果的に活かすことができます。

新玉ねぎに含まれる「硫化アリル」に注目

新玉ねぎに含まれる「硫化アリル」に注目

玉ねぎを切ったとき、涙が出たり、特有のツンとした香りがしたりしますよね。これは、玉ねぎに含まれる「硫化アリル」という成分によるもの。

硫化アリルには、血液をサラサラにする作用や代謝を促進する働きなど多彩な健康メリットをもたらしてくれる栄養素です。

硫化アリルは玉ねぎにも新玉ねぎにも含まれていますが、加熱すると成分が変わってしまうため、辛みが強くなく生でも食べやすい新玉ねぎは、硫化アリルを効率よく摂取できる絶好の食材といえます。

硫化アリルに期待できる栄養効果①:血液をサラサラにする 

硫化アリルに期待できる栄養効果1:血液をサラサラにする

硫化アリルにはさまざまな種類がありますが、その代表格である「アリシン」には、血小板凝集を抑え、血栓(血の塊)ができるのを防ぎ、血液をサラサラにする働きがあるとされています。これにより、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞といった生活習慣病の予防や、血流改善による高血圧の抑制が期待できます。

また、血液がサラサラになることで、血流の滞りが大きな原因となる冷え性や肩こりの改善にも役立ちます。

硫化アリルに期待できる栄養効果②:疲労回復

硫化アリルに期待できる栄養効果2:疲労回復

硫化アリルは、ビタミンB1の吸収を高める作用も持っています。

ビタミンB1は「疲労回復ビタミン」とも呼ばれ、糖質からエネルギーをつくる際に必須の栄養素。疲れを感じているときは、このビタミンB1の不足が原因となっていることも多いのです。

新玉ねぎから硫化アリルを摂ることでビタミンB1の吸収が高まり、疲労回復につながると考えられます。

栄養効果を高める新玉ねぎの食べ方と注意点

栄養効果を高める新玉ねぎの食べ方と注意点

新玉ねぎの栄養効果を得るには、調理法も大切。栄養を逃さないポイントと注意点もご紹介します。

●新玉ねぎは生で食べるのがおすすめ

 硫化アリルは熱に弱く、加熱すると成分が変化してしまいます。硫化アリルの成分を最大限に活かすならサラダやマリネなどの生食がベスト。シンプルなオニオンスライスでも美味しくいただけますよ。

●新玉ねぎは水にさらさない 

硫化アリルは水溶性です。スライスした後に水にさらすと、大事な栄養成分がどんどん流れ出てしまいます。新玉ねぎはもともと辛味が少ないので、切ったあと空気に5分〜10分ほどさらすだけで十分です。

●新玉ねぎは食べ過ぎには注意

硫化アリルの一種であるアリシンは非常に強い殺菌作用をもつ成分として知られています。一方、刺激が強いため一度に大量に食べすぎると胃粘膜を刺激し、胃もたれや腹痛の原因になることがあります。また、抗凝固薬を服用中の高齢者の方は、体調や薬の影響を受けやすいため、食べすぎには注意が必要です。生食で食べる場合は、1日に4分の1個程度を目安にするとよいでしょう。

まとめ:食べ方をマスターして新玉ねぎの栄養を味方につけよう

新玉ねぎは、春に旬を迎える栄養価の高い食材で、体調を整えたい季節の食事に取り入れやすい野菜です。

中でも玉ねぎ特有の成分である「硫化アリル」は、血行を促し、疲労回復や冷え対策のサポートが期待されています。また、ビタミンB1の吸収を助ける働きがあるため、日々の元気づくりにも役立つとされています。

新玉ねぎは辛味が少なく、生でも食べやすいのが特長ですが、切り方や加熱方法によって栄養の残り方が変わる点には注意が必要です。

なお、硫化アリルは玉ねぎだけでなく、にんにく・長ネギ・にらなどの野菜にも含まれています。今回は旬の新玉ねぎをご紹介しましたが、こうした食材も上手に組み合わせながら、毎日の食事に取り入れてみてください。

食事は体調管理の基本のひとつ。毎日の食卓に旬の食材を上手に取り入れながら、気になる体調の変化があれば、コスモス薬局印西店へ。
お薬のことはもちろん、食事や体調管理のこともご相談いただけます。どうぞお気軽にお立ち寄りください。

関連記事:粘膜保護 × 抗酸化に効果の期待できる「長ネギ」の効果をご紹介!

<参考文献>

新玉ねぎと普通の玉ねぎの違いについて教えてください。(農林水産省)

https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/2006/01.html

健康サポート通信(日本健康文化振興会)

https://www.healthnet.or.jp/column/2019/000070.html

生活習慣病とは?(厚生労働省)

https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic/m-05-001

新玉ねぎは今が旬で栄養満点!簡単レシピをご紹介(まごころケア食※栄養士監修)

https://magokoro-care-shoku.com/column/eat-nutritious-new-onions/

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