季節の不調はなぜ起こる?漢方の基本的な考え方

季節の不調に漢方を取り入れよう!春・夏・秋・冬の漢方養生

健栄 鏑木薬局 早田

なんとなく体が重い、疲れが抜けない、毎年同じ季節に体調を崩す。

「季節の変わり目になると体調を崩しやすい」「春はイライラ、夏はだるさ、冬は冷えがつらい」など毎年似たような不調を感じる。

そんなお悩みはありませんか?漢方では「季節の変化」に体が影響を受けると考えます。

本記事では春・夏・秋・冬それぞれの不調と漢方養生の基本を、健栄の薬局「健栄鏑木薬局」の薬剤師が、薬の専門家としての視点でわかりやすく解説します。

季節の不調はなぜ起こる?漢方の基本的な考え方

季節の不調はなぜ起こる?漢方の基本的な考え方

漢方では、人の体は自然環境と密接に関係していると考えます。

気温、湿度、日照時間の変化は、自律神経やホルモンバランスに影響を与えます。

漢方は“症状そのもの”だけでなく、「体質」と「季節」をあわせて見ます。

例えば、同じ頭痛でも

・春の頭痛

・梅雨の頭痛

・冬の頭痛

では背景が異なる可能性があるのです。

そのため、季節に合わせた養生が重要になります。

【春】自律神経の乱れ・イライラ・頭痛

【春】自律神経の乱れ・イライラ・頭痛

春は寒暖差が大きく、生活環境も変わりやすい時期です。

漢方では春は「風」の影響を受けやすく、肝の働きが高ぶりやすい季節と考えられています。

肝は「気の巡り」を司るため、気が滞ることで

・イライラ

・眠りが浅い

・緊張型頭痛

・月経前症候群の悪化

といった不調が出やすくなります。

春はストレス性の不調が出やすいため、リラックスを意識した生活が基本です。

漢方薬では、体質により気の巡りを整える「加味逍遙散」や「抑肝散」などの処方が使われることがあります。

【夏】暑さ・湿気による夏バテと胃腸虚弱

夏は高温多湿の季節です。

漢方では「湿(しつ)」が体にこもりやすいと考えます。

よくある症状

・食欲不振

・下痢

・体のだるさ

・むくみ

冷たい飲み物の摂りすぎも胃腸を弱らせます。

胃腸機能の低下は全身のエネルギー不足につながります。

対策としては

・常温〜温かい飲み物

・軽い運動

・消化のよい食事

夏は「冷やしすぎない」ことが大切です。

漢方薬では、体質により余分な水分を調整する「五苓散」や、胃腸機能を整える「六君子湯」などが使われることがあります。

【秋】乾燥による咳・肌トラブル

秋は空気が乾燥します。

漢方では「燥(そう)」の影響を受けやすい季節とされます。

よくある不調

・空咳

・のどの違和感

・肌のかゆみ

・便秘

水分不足は粘膜トラブルの原因になります。

対策

・加湿

・白湯習慣

・こまめな水分補給

乾燥体質の方は特に注意が必要です。

漢方薬では、乾燥による咳や喉の不調に対して「麦門冬湯」などの処方が使われることがあります。

【冬】冷え・血行不良・免疫低下

冬は気温が低く、冷たい風が強まる季節です。

漢方では「寒(かん)」の影響を受けやすく、体を温める力が弱りやすい時期と考えられています。

よくある症状

・手足の冷え

・しもやけ

・肩こり

・風邪をひきやすい

以前の「風邪の諸症状に「漢方」を取り入れてみませんか?喉の痛み・咳に効く漢方」にも記載していますが、冬に流行しやすい風邪の諸症状に漢方を取り入れやすいので、こちらの記事も参考にしてみてください。

対策

・首・手首・足首を温める

・適度な運動

・タンパク質を意識した食事

冷えやすい方は、体質に合わせた漢方相談も有効です。

漢方薬では、体を温め血行を整える「当帰芍薬散」や「八味地黄丸」などの処方が選ばれることがあります。

調剤薬局でできること

「どの漢方がいいかわからない」それが一番多いご相談です。

漢方は体質判断が重要です。
自己判断での長期服用はおすすめできません。

健栄の薬局では

・体質ヒアリング
・服薬中の薬との飲み合わせ確認
・生活改善アドバイス

が可能です。

漢方は“即効性の高いものとじわじわ効いてくるもの”があります。

過去の「処方箋・市販薬・漢方・サプリの違いをご紹介。」の記事内でも紹介しましたが、
漢方薬は、体全体のバランスを整える考え方に基づいて処方される薬です。
同じ症状でも体質や生活習慣によって選ばれる処方が異なる点が特徴です。

処方箋で出される漢方薬もあれば、市販で購入できる漢方薬もありますが、どちらも「薬」であることに変わりはありません。

体にやさしいイメージを持たれがちですが、体質に合わない場合は不調が出ることもあるため、薬剤師への相談が安心です。

季節の変化は避けられません。
しかし、体調管理は工夫できます。

・春は気の巡り
・夏は湿対策
・秋は乾燥ケア
・冬は冷え対策

季節ごとの養生を意識するだけでも、不調は軽減できます。
一度、体質に合った対策を見直してみることも大切です。

漢方の選び方や取り入れ方で迷ったときは、お近くの健栄の薬局へお気軽にご相談ください。
お一人おひとりの体質や生活に合わせたご提案を行っています。

無理に我慢せず、早めのケアを。
それが漢方養生の基本です。

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