梅雨の湿気がお薬に与える深刻な影響

その保管方法、お薬がダメになるかも?梅雨の「湿気」からお薬を守る正しい保存方法(座薬・目薬など)

ファーマシーきみさらず

お薬は、湿気や温度変化にとても敏感。

特に湿度が上昇する梅雨の時期は、保管方法を一歩間違えると、お薬の成分が変質したり、効果が弱まったりするリスクがあります。

実際にこの時期は、「座薬が柔らかくなってしまった」「目薬を持ち歩く場合の保管は?」などの相談が薬局でも増えます。

今回は、健栄の薬局「ファーマシーきみさらず」の薬剤師が、梅雨時に特に注意したい「お薬の正しい保管ルール」を解説します。

座薬や目薬など種類ごとのポイントを押さえて、ご家庭でのお薬の管理に役立ててください。

梅雨の湿気がお薬に与える深刻な影響

梅雨の湿気がお薬に与える深刻な影響

ジメジメ、ムシムシと不快な梅雨の季節。

この時期は、人間だけでなくお薬にとっても過酷な環境です。

本来、薬は光や温度、湿度に影響を受けやすいもの。一般的には、特に指示がない場合、「室温保存(1〜30℃)」で「直射日光や高温多湿を避ける」ことが基本とされています。

気温や湿度が高くなる梅雨の時期は、保管環境が悪化しやすくなります。

特に粉薬や錠剤は湿気に弱いので注意が必要。

湿気を吸うと、膨らむ、色が変わる、固まるなどの変化が起こることがあります。見た目の変化だけでなく、品質が変わり期待される効果が得られない可能性もあります。

また、家庭内でも湿気が多くなりやすい場所には注意が必要です。

例えば、洗面所、キッチン周辺、窓際、車の中、浴室近くなどは、湿度や温度の変化が大きく、薬の保管には適していません。

梅雨の湿気からお薬を守る!種類・形状別の正しい保管方法

梅雨の湿気からお薬を守る!種類・形状別の正しい保管方法

お薬にはそれぞれ適切な保管方法があります。種類や形状ごとの正しい保管方法を確認し、湿気によるトラブルを防ぎましょう。

正しいお薬の保管方法①:粉薬・散剤

水分を吸いやすい粉薬は、特に湿気の影響を受けやすい薬です。湿気を吸うと薬の成分が変質し、お薬の効果が十分に得られなくなることがあります。

高温や日差しを避けた冷暗所に保管。梅雨の時期は湿気から守るため、乾燥剤を入れた密閉容器に入れて保管するのがおすすめです。

ただし、乾燥剤は誤飲防止のため子供の手の届かない場所に保管しましょう。

正しいお薬の保管方法②:外用薬(座薬など)

外用薬も基本は室温で保管しますが、湿気が多い時期は、座薬の保管には注意が必要です。

座薬は体温で溶けるように設計されているため、熱に弱い製剤です。梅雨時の高温多湿な室内では、使用前に軟化してしまうことがあります。
薬局でも「座薬が柔らかくなってしまった」「形が崩れている」などの相談は梅雨から夏にかけて多くなります。
そのような場合は、冷蔵庫のドアポケットなどでの保管が安心です。
ただし、製品によって保管方法が異なるため、指示のある場合はそれに従いましょう。

なお、冷蔵庫から取り出した直後の座薬は非常に硬くなっていることがあります。そのまま使用しにくい時は、手で軽く温めて使用すると挿入しやすくなります。逆に柔らかくなりすぎている場合は、短時間冷やして形を整えてから使用するとよいでしょう。

正しいお薬の保管方法③:水薬(シロップ剤など)

水薬は雑菌が繁殖しやすいため、冷蔵庫での保存が基本になることが多いです。ただし、冷えすぎると凍ってしまうことがあるため、直接冷気があたるところは避け、ドアポケットや卵ケースなどに置くのがおすすめ。

また、冷蔵庫での保管では子どもが誤飲しないよう高い位置での保管が安心です。

正しいお薬の保管方法④:目薬

目薬も水薬と同様、雑菌が繁殖しやすいお薬です。

目薬には室温保存のものと冷所保存のものがあります。開封後はキャップをしっかり閉め、清潔な場所に立てて保管しましょう。

また、目薬の中には遮光(光を遮る)が必要なものもあります。処方された際についてくる専用の袋(遮光袋)に入れて保管すると安心です。冷蔵庫で保管する場合は、凍結防止のためドアポケットなど温度変化の少ない場所がおすすめです。

ただし、冷蔵庫から取り出した直後は容器内の空気が膨張し、薬液が多く出てしまうことがあります。特に緑内障など点眼量を守る必要がある目薬は注意が必要です。

また、一般的には医療用の目薬は開封後4週間を目安に使用し、残っていても廃棄することが推奨されています。不明な点は薬剤師に確認しましょう。

お薬の変質サインを見逃さない!梅雨時期にチェックしたいポイント

お薬を正しく保管していても、梅雨の湿気によって気づかないうちにお薬が変質してしまうことがあります。日本薬局方などの公定書においても、医薬品は性状が変化しないよう適切な環境で管理することが求められています。

万が一、お薬に次のような変化が見られた場合は、成分が変質して効果が落ちている可能性があるため、服用を避けて調剤薬局の薬剤師に相談してください。

①錠剤やカプセル剤

表面がベタつく、薬同士がくっつく、斑点が出る、変色している。

②散剤(粉薬)や顆粒剤

サラサラしておらず、固まっている。

③座薬

 軟化している、形が崩れている、一度溶けて再度固まった形跡がある。

また、お薬を包んでいる銀色や透明のシート(PTPシート)は、湿気や光、空気から薬を守る重要な役割を果たしています。梅雨の時期は、飲む直前までシートから出さないようにしましょう。

お薬の品質と効果を正しく保ち、安全に治療を続けるためにも、五感でわかる変化がないか服用前にしっかりと確認する習慣をつけましょう。

迷った時は、薬剤師に相談を

「この薬、冷蔵庫に入れたほうがいいの?」「少し湿気ている気がするけれど、飲んでも大丈夫?」といった疑問は、自己判断せず確認することが大切です。薬の性質は一つひとつ異なり、中には冷蔵庫に入れるとかえって品質が悪くなるものもあります。

自己判断で行った保管方法で、お薬の寿命を縮めてしまう可能性も。

不安なときは、お薬手帳をご持参の上、お近くの健栄の薬局へご相談ください。

ファーマシーきみさらずをはじめとした健栄の薬局では、薬の安定性試験データなどに基づき、お薬の性質に合わせた最適な保管方法を薬剤師がサポートしていきます。

<参考文献>

薬剤師が解説!お薬の正しい保管方法(つながる薬局NAVI

https://psft.co.jp/navi/medicine-pharmacy/medicine/1075/#toc6

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