介護をはじめる前に知っておきたい「3つの心得」

親の介護をはじめるあなたへ。『3つの心得』と費用、薬局でできるサポートについて

みずき薬局 市原店

「そろそろ親の介護が必要かもしれない」と感じはじめたとき、何から手をつければよいのか迷う方は少なくありません。

本記事では、健栄の薬局「みずき薬局市原店」の薬剤師が、介護をはじめる前に知っておきたい3つの心得と、費用の目安、そして薬局でできるサポートについて解説します。

介護は「突然はじまる」ことが多い

親の体調の変化に気づきながらも、「まだ大丈夫だろう」と先送りにしてしまう方は多いのではないでしょうか。

厚生労働省の調査によると、介護が必要になる主な原因は「認知症(16.6%)」「脳血管疾患(16.1%)」「骨折、転倒(13.9%)」となっており、脳卒中や転倒はある日突然起こることがあります。

心構えも情報もないまま、慌ただしく介護生活がはじまるケースは決して珍しくないのです。

だからこそ、「いざとなったとき」ではなく、今のうちに基本を知っておくことが、本人にとっても介護をする家族にとっても大きな助けになります。

介護をはじめる前に知っておきたい「3つの心得」

介護をはじめる前に知っておきたい「3つの心得」

介護の心得①:一人で抱え込まない

介護をはじめると、家族のなかでも「自分がやらなければ」という気持ちが生まれやすくなります。しかし、介護は長期にわたることが多く、一人で全てを担おうとすると心身ともに疲弊してしまいます。

大切なのは、介護は「チームで行うもの」という意識をもつことです。

家族間での役割分担はもちろん、ケアマネジャー(介護支援専門員)やヘルパー、デイサービスなどの専門職、サービスを積極的に活用することが介護を続けるための基本です。

また、「人に頼ることへの罪悪感」を少しずつ手放すことも、介護を続けていくための大切な第一歩です。

介護の心得②:要介護認定を早めに申請する

介護保険サービスを利用するためには、まず市区町村への要介護認定の申請が必要です。

認定を受けるまでには申請から概ね1ヶ月程度かかるため、「必要になってから動く」では間に合わないことがあります。

認定区分は「要支援1・2」「要介護1〜5」の7段階があり、区分によって利用できるサービスや支給限度額が変わります。

親の状態が気になりはじめた段階で、まずは住んでいる地域の地域包括支援センターに相談してみると安心です。窓口での相談できる内容や手続きについて確認できます。

介護の心得③:自分自身の生活を守ることも介護のうち

介護をする側の方が体調を崩したり、仕事を辞めざるを得なくなったりすることは、決して珍しくありません。いわゆる「介護離職」や「介護疲れ」は社会的にも大きな問題となっています。

親のために最善を尽くしたいという気持ちは自然なことですが、介護する側が健康でいることが、親への最大のサポートになります。

定期的に自分の時間をつくること、介護の悩みを誰かに話すこと、必要であれば専門機関に相談することを、後回しにしないようにしましょう。

離職は経済的な困窮を招くリスクが高いため、介護休業制度などを活用し、自分の生活基盤を維持することを最優先に考えてください。

介護にかかる費用の目安を知っておこう

介護にかかる費用の目安を知っておこう

介護にかかる費用は、要介護度や利用するサービスの内容によって大きく異なります。ここでは一般的な目安を整理します。

介護保険サービスの自己負担

介護保険を利用した場合、原則として費用の1割(所得によっては2〜3割)が自己負担となります。在宅介護か施設介護かによっても月々の負担額は大きく変わります。

在宅介護の場合の目安

訪問介護やデイサービスなどを組み合わせて在宅で介護する場合、月々の自己負担は、利用するサービスの種類や回数によって異なりますが、数万円程度になることもあります。

生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査(2人以上世帯)」によれば、介護にかかる費用の平均として月額約5.3万円というデータも紹介されています。ただし、介護用ベッドや手すりなどの住宅改修費が別途かかることもあります。

施設介護の場合の目安

特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの場合、施設のサービス費に加え、食費や居住費が発生します。こうした費用が月10万円以上になるケースもあり、長期的な資金計画が必要です。

高額介護サービス費制度について

同じ月に利用した介護サービスの自己負担が一定額を超えた場合、超過分が払い戻される「高額介護サービス費」という制度があります。費用の負担が大きくなった際には、市区町村の窓口に確認することをおすすめします。

薬局でできる介護サポートとは

介護がはじまると、薬に関わる場面が増えます。薬局は「薬をもらう場所」というイメージをもつ方が多いですが、実は介護においてもさまざまなサポートを受けられる身近な相談窓口です。

薬の管理、飲み忘れのサポート

複数の薬を毎日服用する必要がある方の場合、飲み忘れや飲み間違いが起こりやすくなります。

薬局では、医師の指示や処方内容に応じて一包化(いちほうか)といって、朝・昼・夕など服用タイミングごとに薬をまとめて袋に分ける対応ができます。薬の管理がしやすくなることで、ご本人だけでなく、介護するご家族の負担軽減につながることもあります。

電子お薬手帳の活用

複数の医療機関にかかっている場合、飲み合わせの確認や薬の重複チェックのためにも、お薬手帳の管理が重要です。

健栄の薬局グループでは「つながる薬局」内の電子お薬手帳アプリをご利用いただけます。スマートフォンでの管理に不安がある方も、導入から使い方まで店舗スタッフがサポートしますので、お気軽にお声がけください。

在宅訪問サービス(薬剤師による訪問)

外出が困難な状態になった場合、薬剤師が自宅に訪問して薬を届けたり、服薬指導を行ったりする在宅訪問サービスを利用できる場合があります。

ご利用には、患者さんの状態や医師の指示、制度上の条件などが関係するため、「通院や薬の受取が負担になってきた」「薬の管理が難しくなってきた」と感じたときは、まずは薬局へご相談ください。

介護に関する相談窓口としての薬局

薬局の薬剤師は、薬のことを中心に、日常の健康管理や介護中の服薬に関する不安についてもご相談いただけます。「どこに相談したらよいかわからない」というときにも、気軽に立ち寄れる場所として活用していただけます。

介護は「備え」があるほど、安心できる

介護は「備え」があるほど、安心できる

介護は、はじまってから慌てるのではなく、少しづつ備えておくことで、本人にとっても家族にとっても安心につながります。

3つの心得として紹介した「一人で抱え込まない」「要介護認定を早めに申請する」「自分自身の生活を守る」は、どれも特別なことではありません。しかし、いざというときに知っているかどうかで、大きな差が生まれます。

費用面の不安があれば公的制度や自治体の窓口を、薬や服薬管理の不安があれば薬局を、まずは身近な相談窓口として活用してみてください。

親の介護という大切な時間を、できるだけ穏やかに歩んでいただけるよう、気になることがありましたら健栄の薬局へお気軽にご相談ください。私たちも地域の身近な薬局として、そばでサポートします。

<外部サイト参照リスト>

Ⅳ 介護の状況(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/05.pdf

サービス利用までの流れ(厚生労働省)
https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/flow.html

介護にはどれくらいの費用・期間がかかる?(公益財団法人 生命保険文化センター)
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1116.html

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