脱水

脱水

みずき薬局 市原店

当薬局を運営する㈱健栄では毎月「健康コラム」を配信しています。
5月はみずき薬局市原店の薬局長が「脱水」について発信いたします。

「脱水」とは体内の水分が減少した状態の事を言い、毎年5月くらいから増加してきますので注意が必要です。

例えば、体重50kgの方ですとその中の30kgは水分となり、そのうちの1kgが失われた状態が「脱水状態」と言われています。

さらに体内水分量が減少していくと「のどが渇く」「倦怠感」「めまいふらつき」が現れ、その後「熱中症」「けいれん」「昏睡」となってしまいます。そのため、夏場や入浴後など汗をかいた後には特に注意が必要です。

成人が1日に必要な水分摂取量は2.5Lと言われており、食事と飲料水として摂取する必要があります。よって、食事がとれない時や嘔吐・下痢の時には注意が必要です。また子供や高齢者も脱水になりやすいと言われています。

脱水の確認方法としては「尿が黄色く濃い・普段より尿量が少ない場合」「体重の急激な減少」「血圧の急激な低下(20mmHg以上)」などがあります。またご家族や介護者による確認方法として「口が渇いている」「皮膚をつまんでも3秒以上戻らない」「親指の爪を押して爪の赤みが戻るのに3秒以上かかる」「わきの下が乾燥している」もありますので、参考にしてみてください。

脱水で気を付けたい疾患として「糖尿病」と「腎機能障害」があり、糖尿病の患者さんは脱水になりやすいと言われています。何故かというと、体内の余分な糖を尿として体外に出そうとするためです。特に薬によっては利尿作用があり脱水を助長しやすいものや、重篤な副作用を招く薬もあるので注意が必要です。気になる方は日頃から「体調不良や食事がとれない時は、薬を中止した方が良いか?」をかかりつけ医療機関などへ確認をしておいてください。

また、脱水で体内の水分量が減ると共に血液量も減り腎臓への血流が低下してしまうので、急性腎障害(AKI)を引き起こしやすくなります。場合によっては一時的に透析治療が必要になってしまったり、腎機能が回復しなくなってしまうこともあります。そして、高血圧(RA系阻害薬)、利尿薬、解熱鎮痛薬、骨粗鬆症(活性型ビタミンD製剤)を複数併用している患者さんは、脱水による腎機能悪化に注意が必要です。

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