暑い時期は、アイスやジュース、かき氷など冷たいおやつを楽しむ機会が増えます。
しかし、冷たいものを食べた後に、子どもがお腹を痛がったり、便がゆるくなったりして、心配になった経験がある保護者の方もいるのではないでしょうか。
冷たい飲食物を短時間にたくさん摂ると、食べ過ぎなどによって胃腸に負担がかかり、腹痛や下痢につながることがあります。ただし、子どもの腹痛にはさまざまな原因があり、必ずしも冷たいものだけが原因とは限りません。
今回は、暑い時期の冷たいおやつとの付き合い方や、医療機関へ相談したい症状について、健栄の薬局「めぐみ薬局アルファー店」の薬剤師 若林が解説します。
暑い時期は冷たいおやつを楽しむ機会が増えます

暑い日には、外遊びや習い事の帰りにアイスを食べたり、家族でかき氷を楽しんだりすることも多いでしょう。
冷たいおやつは暑い時期の楽しみのひとつです。「冷たいものは食べてはいけない」と考える必要はありません。
ただし、子どもは夢中になると、短時間に続けて食べたり飲んだりすることがあります。食べる量や回数、体調を大人が見守りながら、無理なく楽しむことが大切です。
アイスやジュースの後に子どもが腹痛を起こすのはなぜ?

冷たい飲食物を一度に多く摂った後に、腹痛や下痢が起こる子どももいます。
ただし、その理由は単に「お腹が冷えたから」とは限りません。
暑い屋外から帰ってすぐにアイスや冷たいジュース、かき氷を続けて口にしたりすると、食べ過ぎや飲みすぎによって胃腸に負担がかかることがあります。
アイスには糖分や脂肪分が多く含まれるものもあります。また、乳製品を摂った後に腹痛やお腹の張り、下痢が起こりやすい子どももいます。
「アイスを食べるたびにお腹を痛がる」「牛乳や乳製品でも同じ症状が出る」といった場合は、食べたものや量、症状が出るまでの時間を記録し、小児科などに相談しましょう。
なお、子どもの腹痛には、便秘、感染性胃腸炎、食べ過ぎ、緊張やストレスなど、さまざまな原因があります。発熱や嘔吐、下痢を伴うときは、冷たいもののせいと決めつけず、全身の様子を確認してください。
お腹に負担をかけにくい冷たいおやつの食べ方
冷たいおやつは、少し工夫することで、食べ過ぎや飲み過ぎを防ぎやすくなります。楽しむときは、次のような工夫を取り入れてみましょう。
①一度に食べ過ぎず、ゆっくり楽しむ
アイスやかき氷は一気に食べず、適量をゆっくり味わいましょう。
大きな容器から自由に食べるよりも、あらかじめ1回分を取り分けると、食べる量を調整しやすくなります。
空腹時に一気に食べることを避け、食後のおやつとして少量を楽しむ方法もあります。
②ジュースを日常の水分補給代わりにしない
暑い日は、喉が渇く前からこまめに水分を摂ることが大切です。
ただし、ジュースや清涼飲料水ばかりを飲んでいると、糖分の摂り過ぎにつながり、食事に影響することがあります。普段の水分補給には、水や麦茶などの甘くない飲み物を基本にしましょう。
冷たい飲み物でお腹が痛くなりやすい場合は、一気に飲まず、少量ずつ飲むようにします。飲み物の温度も、子どもの好みや体調に合わせて調整してください。
なお、大量に汗をかいたときや、熱中症が疑われるときは、普段の水分補給とは対応が異なります。ぐったりしている、吐き気がある、自分で水分を飲めないといった場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
③おやつだけで食事を済ませない
暑さで食欲が落ち、アイスやジュースだけで済ませたくなることがあります。しかし、その状態が続くと、必要な栄養が不足しやすくなります。
朝・昼・夕の食事では、ご飯やパンなどの主食、肉・魚・卵・大豆製品などの主菜、野菜を使った副菜を、無理のない範囲で組み合わせましょう。
おやつには、果物や小さなおにぎりなどを取り入れる方法もあります。ヨーグルトなどの乳製品は、普段食べても問題のない子どもであれば選択肢になりますが、腹痛や下痢が出やすい場合は無理に与えないようにしてください。
我慢ばかりにするのではなく、食べる量や回数を家族で決め、続けやすい習慣をつくることが大切です。
子どもの腹痛で医療機関に相談したい症状
次のような場合は、冷たいものの食べ過ぎと自己判断せず、小児科などの医療機関へ相談してください。
- 強い腹痛が続いている
- 痛みが次第に強くなっている
- 何度も吐いている
- 血便や黒っぽい便が出た
- 発熱を伴っている
- 水分を飲めない
- 尿が少ない、口が乾いている
- 顔色が悪い、ぐったりしている
- お腹を触ると強く痛がる
- 腹痛を何度も繰り返している
夜間や休日に受診すべきか迷ったときは、小児救急電話相談「#8000」なども利用できます。
市販薬を使う前に薬剤師へご相談ください
健栄の薬局では、お子さまの腹痛や下痢などの体調に関するご相談や、市販薬選びのご相談にも対応しています。
腹痛や下痢の薬は、症状の原因や子どもの年齢によって、適切な対応が異なります。自己判断で薬を使用する前に、次の内容を薬剤師へお伝えください。
- 子どもの年齢と体重
- いつから症状があるか
- 腹痛の場所や強さ
- 発熱、嘔吐、下痢の有無
- 便の色や回数
- 食べたもの
- 現在使用している薬
症状によっては、市販薬を使わず、医療機関の受診をおすすめする場合があります。
「アイスを食べたあとにお腹を痛がることが多い」「どのように対処すればよいか分からない」「子どもに合った市販薬を知りたい」といった場合も、お近くの健栄の薬局で薬剤師へご相談ください。
<外部サイト参照リスト>
みんなで見守り「こどもの熱中症」を防ぎましょう! (こども家庭庁)
https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety-actions/cases/netchusho
こどもの救急(公益社団法人 日本小児科学会)
https://kodomo-qq.jp/
腸管出血性大腸菌感染症|一般の方(公益社団法人 日本小児科学会)
https://www.jpeds.or.jp/general/prevention/yobo-kansensho/kansensho03-03.html
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薬剤師
若林