「子どもにココアやコーラを飲ませても大丈夫?」「お茶やチョコレートにもカフェインは入っている?」
カフェインは、量や時間帯によって子どもの睡眠に影響することがあります。
年齢だけで判断せず、商品表示と実際の飲み方を確認するポイントを健栄の薬局「みずき薬局大久保店」の薬剤師監修のもとご紹介します。
ココア・コーラは「何歳から」だけでは決められません

日本では、子どもについて「○歳からなら安全」「1日○mgまで」という一律の基準は設定されていません。
海外の参考例として、カナダ保健省は18歳までの子ども・青少年について1日当たり体重1kgにつき2.5mgを推奨最大摂取量としています。また、欧州食品安全機関(EFSA)は、子ども・青少年の習慣的な摂取について、1日当たり体重1kgにつき3mgを安全性評価上の目安として示しています。
ただし、これらは海外機関による参考値であり、日本の基準ではありません。また、この量を下回れば睡眠などへの影響が出ないと保証するものでもなく、「この量までなら飲ませてよい」という境界線でもありません。
カフェインには眠気を覚ます作用があり、子どもでも摂取量や時間帯によっては睡眠に影響する可能性があります。寝つきが悪くなる、眠りが浅くなる、いつもよりいらいらするといった変化が見られることもあります。
ココアやコーラを少量飲んだからといって、直ちに心配する必要はありません。年齢や数値だけで判断せず、飲んだ量や頻度、時間帯、体格、飲んだ後の様子をあわせて見ることが大切です。
まずは商品表示で確認したい3つのこと

同じ種類の飲み物でも、カフェイン量は商品、原材料、作り方、内容量によって異なります。飲み物を選ぶときは、次の3点を確認してみましょう。
- 原材料や注意書きに「カフェイン」の記載があるか
- 含有量の表示は「100mL当たり」か「1本当たり」か
- 容器の内容量と、子どもが実際に飲む量はどのくらいか
「砂糖ゼロ」「カロリーゼロ」は、カフェインゼロという意味ではありません。また、原材料欄に「カフェイン」と書かれていなくても、茶葉やカカオなど原料由来のカフェインが含まれる場合があります。カフェイン量が商品に表示されていない場合は、メーカーの公式サイトや問い合わせ窓口で確認できることもあります。
ココアやコーラには、どのくらいカフェインが入っている?
大まかな量を知っておくと、商品表示を見るときの参考になります。次の数値は一例であり、商品や作り方によって異なります。
カフェイン量の目安
ホットココアミックス 1杯(約237mL):約5mg
コーラ ・通常タイプ1缶(355mL):約36~46mg
せん茶・ウーロン茶 (100mL):約20mg
紅茶 (100mL):約30mg
ミルクチョコレート(約28g):約7mg
出典:カナダ保健省「Caffeine in Foods」、農林水産省「カフェインの過剰摂取について」
※ココア・コーラ・チョコレートはカナダ保健省、お茶は農林水産省が紹介する数値を参考にしています。海外製品の例や標準的な抽出条件での数値を含むため、日本で販売される個々の商品とは異なる場合があります。
ココアは飲ませても大丈夫?
ココアには、原料のカカオ由来のカフェインが含まれます。商品や作り方によって含有量が異なるため、毎日のように飲む場合や夕方以降に飲む場合は、量と時間帯を確認しましょう。
コーラにはどのくらい入っている?
コーラには、商品によってカフェインが含まれています。少し口にする場合と、500mLのペットボトルを1本飲み切る場合では摂取量が異なります。表の数値だけで判断せず、容器の内容量と実際に飲む量を確認しましょう。
お茶にもカフェインが入っている?
茶葉から作る緑茶、ウーロン茶、紅茶にもカフェインが含まれます。家庭でいれたお茶は、茶葉の量や抽出時間、濃さによっても変わるため、表の数値は目安として見てください。
チョコレートにもカフェインが入っている?
チョコレートにも、カカオ由来のカフェインが含まれています。カカオ分の多い商品では、表のミルクチョコレートより多くなる場合があります。コーラやお茶を飲んだ日に食べたチョコレートも含めて、その日の摂り方を振り返りましょう。
エナジードリンクは、コーラやスポーツドリンクとは別のもの
特に注意したいのがエナジードリンクです。
製品によってカフェインの濃度や容器の大きさに差があり、1本で多量のカフェインを含むことがあります。消費者庁も、子どもはカフェインを多く含む清涼飲料水に特に注意が必要だとしています。
カフェインを多く添加した清涼飲料水では、業界の自主的なガイドラインに基づき、カフェイン量や、子どもの飲用を控えるよう促す注意書きの表示が進められています。
子どもはエナジードリンクの飲用を控えることを基本に、パッケージの注意書きを確認しましょう。
また、エナジードリンクは、運動中の水分や電解質を補うスポーツドリンクとは異なります。暑い日や運動時の水分補給代わりに飲ませないようにしましょう。
量・時間帯・重なり方を振り返りましょう
表示を確認したら、実際の飲み方も振り返ります。1回に飲む量だけでなく、毎日飲んでいるのか、夕方以降に飲んでいるのかも確認しましょう。
コーラを飲んだ日にチョコレートを食べ、さらに緑茶を飲むなど、複数の食品からカフェインを摂ることもあります。1つの商品だけでなく、その日に口にした飲み物や食品をまとめて振り返ることが大切です。
カフェインを多量に摂ったあとに、強い吐き気、動悸、ふるえなどが見られた場合は、それ以上摂取せず、速やかに医療機関や救急相談窓口へ相談してください。意識の異常やけいれんなどがある場合は、119番で救急車を呼びましょう。
まとめ:「何歳から」より、商品表示と飲み方を確認しましょう
子どものカフェイン摂取について、日本では「○歳から」「1日○mgまで」という一律の基準は設けられていません。年齢だけで判断するのではなく、商品に含まれる量や飲む時間帯、ほかの食品との重なりを確認することが大切です。
コーラ・お茶・チョコレートなど、身近な食品にもカフェインが含まれています。普段の水分補給には、水や麦茶などのノンカフェイン飲料を選ぶのも一つの方法です。
「カフェインが入っているかわからない」「100mL当たりの表示を1本分にするとどのくらい?」「服用中の薬と重ならないか心配」といった疑問は、商品の容器やラベルの写真、お薬手帳をお持ちのうえ、お近くの健栄の薬局へお気軽にご相談ください。
薬剤師が、商品表示やカフェイン量、薬との飲み合わせについて確認するお手伝いができます。
なお、寝つきの悪さや体調の変化が続く場合は、カフェインだけが原因と決めつけず、かかりつけの小児科などの医療機関へ相談してください。
この記事を監修した薬局




<参考文献>
【読み物版】生活の中の食品安全 -カフェインについて- その2 ◆Q&A◆(内閣府 食品安全委員会)
みずき薬局 大久保店
薬剤師
阿井