市販のお菓子との上手な付き合い方

おやつは第4の食事!薬剤師が教える、子どもの成長を支えるおやつの選び方

健栄 さくら台薬局

「おやつ=お菓子」と思っていませんか。実は子どもにとってのおやつは単なる「お楽しみ」ではなく、3回の食事では足りないエネルギーや栄養を補う「補食(ほしょく)」、いわば「第4の食事」として考えられています。

本記事では、健栄の薬局「健栄さくら台薬局」の薬剤師が、子どもの成長を助けるおやつの選び方と、意識したい栄養素についてわかりやすく解説します。 

子どもにとって「おやつ」はなぜ必要なのか

大人と比べて子どもの胃は小さく、一度に食べられる量に限りがあります。しかし、成長期には体を動かすためのエネルギーや、成長に必要な栄養素をしっかり摂ることが大切です 。

こうした理由から、子どものおやつは単なる「楽しみ」ではなく、栄養を補う食事の一部として位置づけられています。栄養学の分野では「第4の食事」とも呼ばれており、成長期の子どもにとって大切な時間です。

一方で、選び方によっては糖分や脂質の摂りすぎにつながることもあるため、「何を」「どのくらい」選ぶかが重要になります。

子どもの成長に必要な栄養素とは

子どもの成長に必要な栄養素とは

おやつを選ぶうえで、まず子どもの成長に必要な栄養素を知っておくことが大切です。

子どもの成長に必要な栄養素①:炭水化物

脳や体を動かすための主要なエネルギー源です。子どもは活動量が多く、エネルギーの消費も激しいため、炭水化物は特に意識して補いたい栄養素のひとつです。おにぎりやさつまいも、とうもろこしなど、食物繊維も一緒に摂れる食材を選ぶとより効果的です。

子どもの成長に必要な栄養素②:カルシウム

骨や歯の形成に欠かせない栄養素です。成長期は特に必要量が多くなるため、食事だけでは不足しがちなため、おやつで意識して取り入れるとよいでしょう。牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品、小魚などが代表的な摂取源です。

子どもの成長に必要な栄養素③:たんぱく質

たんぱく質は、筋肉や臓器など体をつくる材料となる栄養素です。成長とともに必要量が変わるため、食事だけでなく、おやつでも意識して摂取すると安心です。チーズや豆腐、ゆで卵などはたんぱく質を含むおやつとして取り入れやすい食材です。

子どもの成長に必要な栄養素④:鉄

鉄は、血液中のヘモグロビンを構成する成分で、酸素を体の各部位に届ける役割があります。不足すると疲れやすくなったり、集中力が低下したりすることがあります。小魚や大豆製品、ひじきなどに含まれており、おやつに取り入れやすいかたちに工夫することもできます。

子どもの成長に必要な栄養素⑤:食物繊維

食物繊維は、腸内環境を整えるために大切な栄養素で、子どもの便秘予防にも役立ちます。果物や芋類に多く含まれており、おやつに取り入れやすい食材でもあります。

子どもの成長に必要な栄養素⑥:ビタミン類

ビタミンA、ビタミンC、ビタミンDなど、さまざまなビタミンは免疫機能や骨の成長を支えています。野菜や果物を使ったおやつは、こうしたビタミンを自然なかたちで補える点でおすすめです。

「第4の食事」として選びたいおやつの例

「第4の食事」として選びたいおやつの例

子どもに向いているおやつは、素材の選び方と量のバランスがポイントです。以下に取り入れやすいおやつの例を紹介します。

子どもにおすすめのおやつ①:乳製品系

牛乳、ヨーグルト、チーズはカルシウムとたんぱく質を同時に補えるため、成長期のおやつとして非常に優れています。無糖や低糖のものを選ぶと、糖分の摂りすぎを防ぎやすくなります。

子どもにおすすめのおやつ②:果物

ビタミン類と食物繊維を含み、自然な甘さで満足感も得られます。季節の果物を活用すると、食の楽しさにもつながります。

子どもにおすすめのおやつ③:芋類・雑穀

さつまいもやとうもろこしは、エネルギー源となる炭水化物に加えて食物繊維やビタミンも含んでいます。腹持ちも良く、量を調整しやすい点もメリットです。

子どもにおすすめのおやつ④:小魚・煮干し

小魚や煮干しはカルシウムと鉄を同時に摂れる食材です。そのまま食べられるものもあり、手軽なおやつとして活用できます。よく噛んで食べる習慣づくりにもつながります。

※小さなお子さまの場合は、のどに詰まらせないよう、年齢や噛む力に合わせて大きさや硬さに注意しましょう。

子どもにおすすめのおやつ⑤:おにぎり蒸しパン

おにぎりや蒸しパンは、しっかりとしたエネルギー補給ができ、具材次第で栄養バランスを調整しやすいおやつです。食事と近いイメージですが、量を調整することで「第4の食事」としての役割を果たします。

市販のお菓子との上手な付き合い方

市販のお菓子との上手な付き合い方

市販のスナック菓子やジュース類を完全に禁止する必要はありません。大切なのは、頻度と量のコントロールです。

気をつけたいポイントとして、以下のことを意識しましょう。

  • おやつの時間を決めて、だらだら食べを避ける
  • 甘い飲み物ばかりではなく、水・麦茶・牛乳なども選ぶ
  • 袋ごと渡さず、食べる分だけを小皿に出してから渡す
  • 食事の1〜2時間前はおやつを控え、食欲に影響しにくいようにする

おやつを楽しむこと自体は子どもの生活にとって大切な時間です。制限するよりも、より良い選択肢を少しずつ増やしていく意識が、食育の観点からも大切です。

おやつの量とタイミングの目安

おやつの量は、年齢や活動量、食事量によって異なります。1日のエネルギー摂取量の10〜20%程度を目安にすると、バランスが取りやすいと言われています。

タイミングとしては、次の食事に響かないよう食事の2〜3時間前(午後3時ごろなど)に済ませ、時間を決めて与えます 。昼食と夕食のちょうど中間にあたるため、エネルギー補給として適した時間帯です。

また、おやつを食べた後は口の中に糖分が残りやすくなるため、水やお茶を飲む、口をゆすぐ、歯磨きの習慣などをつけると、むし歯予防にもつながります。

薬局でできる、子どもの栄養サポート

「うちの子、偏食がひどくて栄養が心配」「おやつで何を補えばいいかわからない」というような悩みを持つ方は少なくありません。

薬局では、お薬のことだけでなく、日々の食事や栄養、サプリメントの選び方について相談できます。特に、アレルギーがあるお子さま、持病があるお子さま、治療中のお子さま、服用中のお薬がある場合は、自己判断で健康食品やサプリメントを取り入れる前に、医師や薬剤師へ相談しておくと安心です。

偏食や成長への不安、サプリメントの選び方など、お子様の健康管理で気になることがありましたら、健栄の薬局へお気軽にご相談ください。

「薬のことだけ聞く場所」と思わず、日々の健康管理の相談窓口としてもぜひご活用ください。

おやつは「何を食べるか」で変わる

おやつは子どもにとって楽しみな時間であると同時に、栄養を補う大切な機会です。「第4の食事」という視点を持つことで、毎日の選択が少しずつ変わっていきます。

カルシウム、たんぱく質、鉄、食物繊維、ビタミン類など、子どもの成長に必要な栄養素を意識しながら、無理なく取り入れられるおやつを選ぶことが、健やかな成長を支える第一歩です。

おやつに「何を食べるか」を意識することは、お子さまの毎日の元気を支える小さな工夫の一つです。毎日すべてを整えようとしなくても大丈夫です。無理なく続けられる形で、お子さまに合ったおやつを少しずつ取り入れていきましょう。

<外部サイト参照リスト>

日本人の食事摂取基準(2025年版)(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316585.pdf

幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド (厚生労働科学研究費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業))
https://www.niph.go.jp/soshiki/07shougai/youjishokuguide/YoujiShokuGuideKakutei.pdf

子供の食育実践ナビ(食事バランスガイド)(農林水産省)
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/guide.html

健康サポート薬局とは(公益社団法人 日本薬剤師会)
https://www.nichiyaku.or.jp/kakaritsuke/support_pharmacy.html

お菓子や間食の取り入れ方(健康日本21アクション支援システム Webサイト)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-03-002

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