大人から子どもまで。プロテイン(たんぱく質サプリ)が今注目を浴びる理由

子どもの成長や大人の健康に!タンパク質サプリ(プロテイン)の選び方を解説

健栄 さわら薬局 森川

「プロテイン=ムキムキの人が飲むもの」というイメージは、今や過去のもの。

最近では、美容や健康維持、子どもの成長サポートを目的とした商品も多く登場しています。

プロテインは、日本語で「たんぱく質」。私たちの筋肉、皮膚、髪、爪、そしてホルモンや免疫物質を作るために欠かせない、生命の基礎となる栄養素です。今回は、多様なライフスタイルに合わせて進化したプロテインの現在地と、知っておきたい選び方について、健栄の薬局「健栄さわら薬局」の薬剤師森川が詳しく説明します。

大人から子どもまで。プロテイン(たんぱく質サプリ)が今注目を浴びる理由

大人から子どもまで。プロテイン(たんぱく質サプリ)が今注目を浴びる理由

かつてのプロテインは、筋肉づくりのため、効率よくたんぱく質を摂ることを目的に飲まれるものでした。

しかし近年、手軽な外食や昼食の増加などによりたんぱく質不足が全世代共通の栄養課題として指摘されるようになりました。そのため、栄養補助としてプロテイン(たんぱく質サプリ)への関心が高まっています。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、成人のたんぱく質の推奨摂取量は体重1㎏あたりおよそ1.0〜1.2g程度とされています。例えば体重60kgであれば、1日薬60〜72g程度が目安になります。日常の食事だけでは不足しがちな場合、プロテインを補助的に活用するという考え方も広がっています。

たとえば高齢者の場合、加齢による食事量の減少でたんぱく質が不足すると、筋肉量が減少(サルコペニア)し、介護が必要な状態(フレイル)へ進むリスクが高まる可能性があります。

そのため近年では、高齢者の健康維持や転倒予防の観点からも、十分なたんぱく質摂取が重要と考えられるようになっています。

また、子どもにとってもたんぱく質は必要不可欠な栄養素です。骨や筋肉、皮膚、臓器など体の成長を支える材料となるため、成長期には特に重要とされています。体重当たりで考えると、大人より多くのたんぱく質が必要になる場合もあります。

ただし基本は、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などの食事から摂ることが大切です。食が細い、運動量が多い、部活動などでエネルギー消費が多いといった場合には、補助的にプロテインを活用するという考え方もあります。

このように、「意識してたんぱく質をとるべき」という認識の変化の中で、プロテインの役割が単なる「筋肉増強剤」から「健康を支える栄養補助即品」へと変化してきました。これが、ブームを超えて広く定着してきた大きな理由の一つと言えるでしょう。

幅広い年代に合わせて飲みやすく!プロテイン(たんぱく質サプリ)の進化

幅広い年代に合わせて飲みやすく!プロテイン(たんぱく質サプリ)の進化

プロテインというと、「溶けにくい」「独特の風味が強い」といったイメージをもつ人も多いのではないでしょうか。

しかし、近年は幅広い層に需要が高まったこともあり、製品の在り方が劇的に変化しています。

プロテインの進化①:驚くほどの「溶けやすさ」と「味のバリエーション」

最新の加工技術(造粒技術など)により、シェイカーで激しく振らなくても、水や牛乳にサッと溶ける製品が増えました。

味も、定番のチョコやバニラだけでなく、スッキリとしたフルーツ系、さらにはスープやコーヒー感覚で飲めるものまで登場。食の細い子どもや高齢者でも、おやつや食事の一部として無理なく続けられるようになっています。

プロテインの進化②:成分の多様化

単にたんぱく質を補うだけでなく、乳酸菌、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを配合し、「総合的な栄養補助食品」としての側面が強まっています。また、植物性(ソイ、ピー、ヘンプなど)の選択肢も増え、アレルギーや体質に合わせた選択が可能になりました。

プロテインの進化③: 形状の進化

粉末だけでなく、バータイプや、高齢者・子どもでもとりやすいゼリー飲料タイプなど、形状も多様化。普段の食事に混ぜても味が変わらない無味タイプもあり、摂取シーンを選ばない工夫が凝らされています。

プロテイン(たんぱく質サプリ)の選び方と注意点

プロテイン(たんぱく質サプリ)の選び方と注意点

多種多様なプロテインが並ぶ中で「どれを選べばよいかわからない」という方もいるでしょう。

自分に合ったものを選ぶには、原料を知り目的に合ったものを選ぶのがポイント。また、体質を見極めることも重要です。

● 原料の違いを知る

ホエイプロテイン(牛乳由来): 吸収がスムーズで、筋トレ後、効率的にたんぱく質を摂取したい人に向いています。

カゼインプロテイン(牛乳由来): 吸収がゆっくりで腹持ちがよいため、就寝前や間食に向きます。

ソイプロテイン(大豆由来): 吸収が穏やかで、イソフラボンも摂取できるため、美容やダイエット、健康維持を目的とする方に人気です。

● 体質を見極める

牛乳を飲むとお腹がごろごろしやすい人は「乳糖不耐症」の可能性があり、ホエイプロテインで腹痛を起こすことがあります。その場合は、植物性のソイプロテインや、乳糖を除去した「WPI製法」のものを選ぶと安心です。

● 薬との飲み合わせに注意

一部の薬は、高たんぱく質の食事や特定のミネラルと同時に摂ることで、吸収が妨げられることがあります。お薬を服用中の方は、プロテインを摂取するタイミングを薬剤師に確認すると安心です。

● バランスの良い食事が前提

プロテインだけで栄養を満たすことはできません。まずは肉、魚、卵、豆類をバランスよく食べる「食生活の土台」があり、そのうえに足りない分をプロテインで補うという考え方が大切です。

また、健康に良いからといって過剰に摂取することはおすすめできません。特に腎臓の病気がある方や、医師からたんぱく質制限を支持されている方は注意が必要です。気になる場合は医師や薬剤師に相談しましょう。

迷ったときは、いつでも薬剤師にご相談ください

プロテインは、適切に選び、正しく利用することで、あなたの健康を支える心強いパートナーになり得ます。特に子どもや高齢者の場合は、体格や食事量によって必要な栄養素が変わることもあります。

選び方に迷ったときや、自分や家族の体質に合うか不安な時は、ぜひ健栄の薬剤師にご相談ください。
健栄の薬局では、食事でたんぱく質が足りているか、プロテインの選び方、お薬との飲み合せ
などについてもご相談いただけます。

ご相談の際は、お薬手帳を持参いただけると、服用中の薬との関係も含めてより正確に確認することができます。ぜひご参考ください。

<参考文献>


日本人の食事摂取基準-2025年版 (厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html

この記事をシェアする

健栄 さわら薬局

薬剤師

森川