秋に入り、夏の暑さによる疲れを感じていませんか。季節が変わっても、だるさや疲れがなかなか抜けないと感じる方もいるかもしれません。
そこでおすすめなのが、秋の味覚としておなじみの「さつまいも」。
さつまいもには、エネルギー源となる炭水化物のほか、食物繊維、ビタミンC、カリウムなど、毎日の食生活に取り入れたい栄養素が含まれています。
今回は、健栄の薬局「健栄さわら薬局」の薬剤師 森川が、さつまいもの栄養の特徴と、皮ごと食べる時のポイント、上手な食べ方のコツを解説します。
さつまいもに含まれる栄養「炭水化物」と「ビタミンB1」でエネルギー補給

「さつまいもは糖質(炭水化物)が多いから、ダイエット中や健康のために控えている」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、炭水化物は、脳や筋肉を動かすためのエネルギー源となる大切な栄養素です。
夏の暑さで食欲が落ち、食事の量が少なくなっている方は、秋に入ってもだるさや疲れを感じることがあります。そんなとき、さつまいもは食事の一品や間食として取り入れやすい食品です。
さらに、さつまいもには、炭水化物をエネルギーに変える際に必要となるビタミンB1も含まれています。
さつまいもだけで疲れが取れるわけではありませんが、食生活を見直すきっかけとして、旬の味覚を上手に取り入れてみましょう。
さつまいもに含まれる栄養素とその働き

さつまいもには、糖質やビタミンB1だけでなく、食物繊維、ビタミンC、カリウムなどが含まれています。
●さつまいもに含まれる栄養素①:食物繊維
さつまいもには、水溶性と不溶性の両方の食物繊維が含まれています。
食物繊維は、便の量を増やす材料になるほか、毎日のお腹の調子を整えるうえで役立つ栄養素です。
夏に冷たいものを多く取ったり、食欲が落ちて野菜の少ない食事が続いたりした方は、蒸したさつまいもや焼き芋を、間食や食事の一品として取り入れてみるのもよいでしょう。
●さつまいもに含まれる栄養素②:ビタミンC
ビタミンCというとレモンやいちごに多く含まれているイメージがあるかもしれませんが、実はさつまいももビタミンCが豊富。100gあたりおよそ20mgのビタミンCが含まれており、これはりんごやトマトよりも多い量です。
ビタミンCは抗酸化作用を持ち、皮膚や粘膜の健康維持などに関わる栄養素です。
加熱すると一部は減ってしまいますが、蒸したり焼いたりしたあとも残るため、普段の食事から取り入れることができます。
●さつまいもに含まれる栄養素③:カリウム
暑い時期に冷たい飲み物を多くとったり、冷房の効いた環境で過ごしたりしたことで、体のむくみが気になる方もいるかもしれません。
さつまいもには、ミネラルの一種であるカリウムも含まれています。
カリウムは、体内のナトリウムの排出を促し、体内の水分バランスを保つ働きに関わる栄養素です。
塩分の多い食事が気になる方は、さつまいもだけでなく、野菜や果物も含めてカリウムを取り入れることを意識してみましょう。
さつまいもは皮ごと食べた方がよい?
さつまいもの栄養を上手に取り入れたいときに気になるのが、「皮ごと食べた方がよいの?」という点ではないでしょうか。
さつまいもの皮や皮の近くにも、食物繊維などが含まれています。さらに、皮の近くには、さつまいもを切ったときに出る白い液の主成分「ヤラピン」も含まれています。
そのため、皮ごと食べることで、さつまいもの栄養をより幅広く取り入れられます。
皮ごと調理する場合は、流水で表面の土や汚れをよく洗い、傷んでいる部分や変色した部分を取り除きましょう。
ふかし芋や焼き芋にすると、皮ごと食べやすくなります。皮が硬く感じる方や、胃腸の調子が気になる方は、無理をせず皮をむいて食べてもかまいません。
さつまいもの栄養を上手に取る調理方法

さつまいもの優れた栄養素をあますことなく体に届けるためには、調理法や食べ方に少しだけコツが必要です。さつまいもを調理する際に、意識してみてください。
さつまいもの栄養を上手に取る調理方法①:焼く・蒸す
さつまいもに多く含まれる水溶性食物繊維は水に溶けやすい性質があるため、茹でると煮汁に栄養が流れ出てしまいます。
栄養を余すことなく摂るのであれば、焼く・蒸す・電子レンジで加熱といった調理法がおすすめです。煮る場合は味噌汁やシチューなど煮汁も一緒にいただける料理にすると、溶けだした成分も取り入れやすくなります。
さつまいもの栄養を上手に取る調理方法②:素材の甘さを楽しむ
さつまいもには自然な甘みがあるため、そのまま焼いたり蒸したりしてもおいしく食べられます。
大学芋やスイートポテトも魅力的ですが、砂糖や油、バター、生クリームなどを加えると、その分エネルギー量も増えます。
お菓子として楽しむ日と、焼き芋や蒸し芋として素材の味を楽しむ日を分けるなど、無理のない形で取り入れてみましょう。
さつまいもを食べる量にも少し意識を
さつまいもはさまざまな栄養素を含む一方で、炭水化物も多い食品です。
ご飯やパンなどの主食に加えて大きな焼き芋を食べると、炭水化物やエネルギーの取り過ぎにつながることがあります。
間食として食べる場合は、小さめのものを選ぶ、半分に分けるなど、食事全体のバランスに合わせて楽しみましょう。
また、糖尿病の治療中の方や、腎臓病などで食事制限を受けている方は、食べる量について医師や管理栄養士に確認してください。
秋の体調管理に、食事を見直してみましょう
夏の暑さによる疲れや、暑さで食欲が落ちたことによる食生活の乱れなどが気になるときは、食事を見直してみるのもよいでしょう。特に、日々忙しくて食事がおろそかになっている方や、偏った食生活が続いているという方は、旬のさつまいもを食事や間食に取り入れてみてはいかがでしょうか。
皮ごと食べる、焼く、蒸す、汁物にするといった工夫を取り入れながら、おいしく無理なく続けることが大切です。
食事を意識しているのになかなか疲れが取れない、食欲不振が続くなど、気になる不調がある場合は、栄養とは別の原因が隠れていることもあります。無理をせず、医療機関へ相談しましょう。
食事や体調について気になることは薬剤師へご相談ください
健栄の薬局では、「疲れや食欲不振が続いている」「持病や服用中の薬と食事の関係が気になる」「食事でどのような点に気をつければよいかわからない」といったご相談にも対応しています。
日頃の食事や体調について気になることがあるときは、お近くの健栄の薬局で薬剤師へお気軽にご相談ください。
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<参考文献>
いも及びでん粉類/<いも類>/(さつまいも類)/さつまいも/塊根/皮なし/蒸し – 01.一般成分表-無機質-ビタミン類
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=2_02007_7
サツマイモの栄養の特徴(とくちょう)について教えてください。(農林水産省)
https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0011/04.html
17年11月号 文字情報(農林水産省)
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1711/characterinformation.html
健栄 さわら薬局
薬剤師
森川