鉄分不足、マグネシウム不足でイライラしやすくなるメカニズム

そのイライラ。鉄分、マグネシウム不足かも。薬剤師が教える心と栄養の関係

みずき薬局 大久保店 阿井
目次

「最近、ちょっとしたことでイライラしてしまう」

「気分が落ち込みやすくなった」と感じることはありませんか?

その不調は、心の疲れだけでなく、食事や栄養バランスが関係しているのかもしれません。

今回は、健栄の薬局「みずき薬局 大久保店」の薬剤師が、心の健康と関わりのある鉄分・マグネシウムに注目し、不足しやすいサインや毎日の食事で意識したいポイントをわかりやすく解説します。

鉄分不足、マグネシウム不足でイライラしやすくなるメカニズム

鉄分不足、マグネシウム不足でイライラしやすくなるメカニズム

ストレスの多い現代社会。ついイライラしてしまうこともありますよね。

ですが、もし「最近、以前よりもイライラしやすくなったな…」と感じているのであれば、それは栄養のバランスの乱れが関係している可能性があります。

私たちの脳内では、精神の安定に関わる「セロトニン」という神経伝達物質が働いています。

鉄分やマグネシウムは、精神を安定や気分の維持に関わるセロトニンの生成を支える栄養素です。

鉄分は、全身に酸素を運ぶ赤血球の材料となる重要な栄養素です。また、トリプトファンというアミノ酸からセロトニンが作られる過程でも重要な役割を担っています。鉄分が不足するとトリプトファンがうまく変換されず、セロトニンの生成が低下し、結果としてイライラや気分の落ち込みなどにつながることがあります。

また、マグネシウムも、トリプトファンからセロトニンがつくられる際に補助的に使用される「補酵素」の役割を持っており、不足することでメンタルの不調につながります。

マグネシウムは、ストレス時に消費されやすいとされ、食生活が偏ると不足しやすいミネラルの一つです。

鉄分不足のサインとチェック方法

鉄分不足のサインとチェック方法

女性に特に多いとされる鉄分不足。貧血と診断される手前の「潜在性鉄欠乏(貯蔵鉄の減少)」の状態でも、影響が現れることがあります。まずはご自身の状態をチェックしてみましょう。

鉄分不足のサインチェックリスト

  • 些細なことでイライラしたり、涙もろくなったりする
  • 朝起きたときから疲労感があり、体が重い
  • 立ちくらみや、めまいが起こりやすい
  • 爪が割れやすい、またはスプーンのように反り返っている
  • 氷を無性に食べたくなる

こうしたサインに心当たりがある方は、日々の食事から意識的に鉄分を補うことが大切です。

効率よく鉄分を摂取するためのポイントは、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」をバランスよく摂ること。

レバーや赤身の肉、カツオやマグロなどの魚に含まれるヘム鉄は、体に吸収されやすいという特徴があります。

一方で、ほうれん草や小松菜、大豆製品に含まれる非ヘム鉄は吸収率が低めですが、ビタミンCやクエン酸(レモンや梅干しなど)、動物性たんぱく質と一緒に摂ることで吸収率を高めることができます。

なお、お茶やコーヒーに含まれる「タンニン」は鉄分の吸収を妨げてしまうため、食事中や食後すぐの摂取は避けるか、ほうじ茶や麦茶などのタンニンが少ない飲み物に変えるのがおすすめです。

マグネシウム不足のサインとチェック方法

マグネシウム不足のサインとチェック方法

マグネシウムは、現代の精製された食品中心の食生活において、非常に不足しやすいミネラルのひとつ。イライラだけでなく、体の「こわばり」としてサインが現れることが多いのが特徴です。

マグネシウム不足のサインチェックリスト

  • ストレスを感じることが多く、寝付きが悪い
  • まぶたがピクピクと痙攣(けいれん)することがある
  • 脚がよくつる(こむら返り)
  • 肩こりや頭痛が慢性化している
  • 便秘になりやすい

マグネシウムを上手に補給するには、大豆製品(豆腐、納豆)、海藻類(ワカメ、ヒジキ、昆布)、ナッツ類(アーモンド、カシューナッツ)、そして精製されていない穀物(玄米や雑穀米)を意識して摂るのがおすすめ。

毎日の白米に雑穀を混ぜる、お味噌汁にワカメや豆腐を入れる、小腹が空いたときのおやつを素焼きのナッツに変えるといった、小さな工夫から始めてみましょう。

食事を意識することが、心とからだを整える第一歩

「毎日イライラするのがつらい」

そう思っても、職場や家庭の環境はなかなかすぐに変えられないものです。

そうしたときは、睡眠や休息とあわせて、日々の食事内容を振り返ってみることも大切です。

鉄分やマグネシウムは、心とからだの調子を支える栄養素のひとつです。

今回ご紹介した鉄分不足、マグネシウム不足のチェックリストで気になる項目があった方は、まずは毎日の食事に、赤身の肉や魚、大豆製品、海藻類、ナッツ類、雑穀などを取り入れることから始めてみましょう。

なかなか食事を変えるのが難しいという場合は、サプリメントという選択もあります。ただし、体質や服用中のお薬によっては注意が必要な場合もあるため、自己判断で続ける前に確認しておくと安心です。

「疲れやすさが続く」「イライラや気分の落ち込みが気になる」「自分に合う栄養の補い方を知りたい」など、日々の体調管理で迷うことがあれば、健栄の薬局でもご相談いただけます。食事・サプリメント・お薬の関係も含めて、お近くの薬剤師にお声がけください。

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