本格的に夏が始まると、夜でも気温が下がらず暑さで寝苦しく感じる日も増えてきます。
寝苦しい夜が続くと、日中のパフォーマンス低下だけでなく、夏バテや免疫力の低下にもつながりかねません。
今回は、健栄の薬局「ファミリー薬局東陽町店」の薬剤師が、「布団」「枕」「寝室環境」の工夫でできる対策を、わかりやすく解説します。
夏の寝苦しい夜対策①:布団で睡眠の質を上げる

布団で睡眠の質を上げるための重要なキーワードが「寝床内気象(しんしょうないきしょう)」です。
「寝床内気象」とは、人と布団の間の環境のこと。
日本睡眠科学研究所などの研究によると、快眠のための理想的な寝床内気象は「温度33±1℃、湿度50±5%」。夏場に背中が蒸れて暑く感じるのは、この寝床内気象が崩れてしまっているサインです。
睡眠の質を上げるためには、通気性をよくして放熱性を高めるのがポイント。
マットレスと敷布団を重ねて使用しているなら、どちらかを外すだけでも通気性は高まります。
また、布団に重ねるシーツは、麻素材のものがおすすめ。汗を素早く吸い取り、外へ逃がしてくれるため、布団の中の湿度が上がりにくく、サラッとした快適な肌触りが持続します。
夏の寝苦しい夜対策②:枕で睡眠の質を上げる

枕も通気性を意識して選びましょう。
低反発枕はフィット感に優れますが、熱がこもりやすいというデメリットもあります。
夏場は、パイプ素材、そば殻などが入った枕がおすすめ。空気が通り抜けるため、頭部の熱がこもりにくくなります。
枕自体を買い替えるのが難しい場合は、枕カバーを麻素材にしたり、冷却ジェルシートや保冷剤をタオルに巻いて枕の上に置いたりするのも手です。
ただし、氷のように冷やしすぎると、かえって血管が収縮して血行不良や頭痛の原因になることも。「ひんやりして心地よい」と感じる適度な温度を意識してみてくださいね。
夏の寝苦しい夜対策③:寝室環境を整える

どれだけ寝具を工夫しても、寝室全体の環境が整っていなければ快眠は得られません。
エアコンを上手に活用して、夏の寝室環境を整えましょう。
室温が高すぎると発汗による体温調節がうまくいかず、逆に冷やしすぎると自律神経が乱れて疲労感が残ってしまいます。目安の設定温度は冷房モードで26〜28℃。除湿モードも活用し、湿度は60%以下に保ちましょう。
「冷えそうだから」とタイマーを3時間程度に設定し夜中に切ってしまう方も多いですが、特に暑い日は朝までつけっぱなしがおすすめです。途中で切ってしまうと、その後室温が急上昇し、夜中に目が覚めて睡眠が分断されてしまいます。
つけっぱなしはどうしても避けたい、という場合は、睡眠時間の半分の時間以上(8時間睡眠であれば4時間以上)でのタイマー設定を目安としてください。
また、睡眠中に汗をかくと、体内の水分が失われて血液がドロドロになりやすく、朝方の熱中症や血管トラブルのリスクも高まります。枕元に必ず水分(お水や麦茶など)を用意し、目が覚めたときにすぐ水分補給ができる環境を作っておきましょう。
寝具と環境の工夫で、夏も快適な睡眠を
寝苦しさを我慢し続けると、睡眠不足によって日中のだるさや集中力の低下につながることがあります。まずは、寝具の通気性やエアコンの使い方、水分補給など、取り入れやすいところから寝室環境を見直してみましょう。
寝具や寝室環境を整えても、「なかなか寝つけない」「夜中に何度も目が覚める」「朝起きても疲れが取れない」といった状態が続く場合は、生活リズムや服用している薬、体調などが影響していることもあります。
薬局では、お薬のことだけでなく、睡眠や水分補給、夏の体調管理といった日常生活のご相談もお受けしています。気になる症状や普段の生活についてお聞きし、必要に応じて医療機関への相談をご案内します。
眠りや夏の体調について気になることがある方は、お近くの健栄の薬局へお気軽にご相談ください。
ファミリー薬局 東陽町店
薬剤師
M.K